小説備忘録 〜その28〜

今年もあっという間に2月突入!
まもなく、2号の二次試験も控えており、連日祈るのみです☆

「サリエルの命題」
オリンピック開催間近に、日本の孤島で新型インフルエンザが発生し、
島民全員死亡。パンデミックによるパニック小説かと思ったら少し違った。
日本の少子高齢化、社会保障制度、医療の在り方などの問題提起。
治療薬、ワクチンの接種を誰から行うか?考えさせられます。



「悪寒」
不祥事の責任を取らされた主人公が山形の系列会社に飛ばされ、やりきれない日々を過ごす。ある日、妻からの不可解なメールと、その後、殺人容疑で逮捕された知らせ。
相手は主人公の会社の常務で妻も殺人を認めて…。
条件が揃いすぎてて「一発逆転難しいじゃん!」って感じですが。
題名、合ってる!



「選んだ孤独はよい孤独」
地元からでないアラサー、女子が怖い高校生、仕事ができない先輩。
女性の心理描写が絶妙な作者は、男目線も絶妙にうまい☆
社会のなかで何となく誤魔化してきたコトをチクリとされた気分ですw


「罪人の選択」
新作の短編集。「罪人の選択」は一升瓶と缶詰、どちらかに毒が入っていて、どちらを選ぶべきか?
それ以外の短編は世界観が凄くて、貴志祐介作品初心者のヒトはちょっと避けたほうがイイかもですw


「少年と犬」
震災後半年の仙台のコンビニで、ある男がガリガリに痩せた野良犬にエサを与えると、その男についてくる。その後飼い主が代わりながら物語が進んでいく。
どの飼い主と一緒にいても、その犬がある方角だけ常に眺めていて…。
気になって一気読みです。久々に涙腺やられました!

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