小説備忘録 〜その16〜

 三月は年度末なのでなんとなくバタバタした感じ。
と、言いつつちょくちょく読んでいたモノを。

「人類滅亡小説」
雲の中に存在する微生物が突然変異で大量に周囲の酸素を吸収。
その雲が自重で落下し、その周辺を酸欠状態にほとんどの生物が

死んでしまう。
宇宙人が襲ってくるSFじゃなくて、なんかリアルに起こりそう。
普段通り生活する人。新興宗教にすがる人。生存に望みを託す人。
鮮やかな死を望む人。
空を見るのがちょっと怖くなります。


「ラストレター」
元恋人の死が最初からわかっていて、物語が進んでいくので、
展開が読めなかったけど、岩井俊二作品の独特な雰囲気に
どっぷりつかれて心地いいです☆

是非映画でも観たい!


「犯罪小説家」
新進作家の作品に映画化の話が持ち上がる。その映画の人気脚本家が、
昔ネットの自殺サークル運営の自殺した、女性の事件との関連の持論を展開。
そしてもう一人、自殺サークルの取材をしていた女性。
この三人によって真実が明らかになっていく。小説家と脚本家、最後の最後まで怪しくて、読む手が止まらない☆


「一億円のさようなら」
突然の会社解雇と、その後親族経営会社で左遷された主人公。
そして長年連れ添った妻に数十億円の隠し財産を知り、妻から渡された
一億円をもって家を出る。
4,50代にはすごく面白くて自分に置き換えてみるとワクワクします☆
そして、金沢を知っていると面白いし、すぐにでも行きたくなる!
ラストは「そうきたか!』ってなる秀逸作品☆


「スイート・マイホーム」
マイホームを建てたことによって起こる奇怪な出来事。
死亡者も出てしまう。
興味深いのは、中古住宅の購入でおこる出来事ではないトコ。
ハラハラさせられて面白い☆
でも今の住宅事情からすると、ちょっとこの設定は無理があるかなー。

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